東京五輪が転換点! イベント市場の成長余地

ぴあ総研は2019年6月13日、国内のライブ・エンタテインメント市場規模についての調査結果を発表した。18年の市場規模は前年比10.4%増の5685億円で過去最高を記録。市場規模は、音楽コンサートとステージでのパフォーマンスイベントのチケット推計販売額を合計したものだ。

B'zや嵐、引退を発表した安室奈美恵などの国内アーティストがスタジアム・アリーナ公演を行ったこと、劇団四季専用劇場のオープンなどが成長を支えた。「恐竜どうぶつ園」や「世界一受けたい授業 THE LIVE」などの新形態のイベントも登場した。

ライブ・エンタテインメント市場は11年以降、主に収容人数1万人以上の大規模公演の増加によって成長してきた。だが、「会場数には制約があり、ライブ開催に使いやすい会場はほぼ年間フル稼働しています」(ぴあ総研の笹井裕子所長)。そのため、15~17年の市場規模はほぼ横ばいとなっていた。

20年は東京オリンピックの準備・開催期間中には首都圏で大規模な会場が使用できなくなるため、一時的な市場縮小が予想される。一方21年以降は、オリンピックで使用した施設でのライブ開催が可能になるほか、会場新設も計画されており、さらなる成長が見込まれる。

(図版作成=大橋昭一)
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