「現在の不安」を和らげることも不可欠
政府案では被用者保険の適用拡大による年金などの保障の確保を打ち出しているが、こうした「将来の不安」を取り除くだけでなく、例えば、無期転換前の雇い止め問題の解消や賃金改善、有給休暇や育児・介護休暇の取得などの環境整備といった「現在の不安」も和らげることが欠かせないと考える。
政府が本腰を入れるとした就職氷河期世代への支援が、これまでのさまざまな“ズレ”を修正し、当事者の抱える実情に配慮したきめ細かな目配りによって、今度こそ進展することを期待したい。
下田 裕介(しもだ・ゆうすけ)
日本総合研究所 調査部 主任研究員
2005年東京工業大学大学院修了、同年・三井住友銀行入行。06年日本経済研究センターへ出向後、08年日本総合研究所 調査部。17年~18年三井住友銀行経営企画部金融調査室(兼務)。専門は内外マクロ経済。
日本総合研究所 調査部 主任研究員
2005年東京工業大学大学院修了、同年・三井住友銀行入行。06年日本経済研究センターへ出向後、08年日本総合研究所 調査部。17年~18年三井住友銀行経営企画部金融調査室(兼務)。専門は内外マクロ経済。
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