通気性や吸湿性を重視するならスポーツメーカーのウェアもいい
睡眠時の着衣、パジャマについても寝具と同じであり、大切なのは通気性や吸湿性である。一流ホテルなどのパジャマは、たしかに心地いいものばかりだ。優れた着衣も多く販売されているが、パジャマをわざわざ買うのは面倒、Tシャツで十分という人も多いだろう。
わたしは、スポーツメーカーが販売しているトレーニングないしランニング用の少し大きめのTシャツを使っている。あくまで私見だが、専門メーカーが最高の技術を駆使して開発したウェアは、非常に優れた通気性・吸湿性をもつ着衣なのではないだろうか。睡眠時に使用するコンプレッション(部分的に身体を圧迫する)機能をもつものも発売されているが、エビデンスは不十分である。また、安価な合成繊維のものは、通気性も吸湿性も乏しく、乾燥による静電気発生の可能性もあるので、やめるべきだ。
裸で寝るのも推奨できない。エアコンや明け方の気温低下で、体温が奪われやすい。また、着衣に付着するはずの汗や皮脂が寝具についてしまい、毎日洗濯するのならば話は別だが、不潔になり衛生面での問題が生じてくる。
西多 昌規(にしだ・まさき)
精神科医 医学博士。早稲田大学スポーツ科学学術院・准教授。
東京医科歯科大学卒業後、スタンフォード大学医学部客員講師などを経て現職。『テンパらない技術』(PHP文庫)、『休む技術』『眠る技術』(ともに、大和書房)など著書多数。
精神科医 医学博士。早稲田大学スポーツ科学学術院・准教授。
東京医科歯科大学卒業後、スタンフォード大学医学部客員講師などを経て現職。『テンパらない技術』(PHP文庫)、『休む技術』『眠る技術』(ともに、大和書房)など著書多数。
(写真=iStock.com)