サッカーに求められる能力は多岐にわたる
実はこのライフスキル、サッカーをプレーすることでも身につけることができます。当然、「なぜサッカーなのか。ほかの球技ではダメなのか?」と疑問に思う方も多いことでしょう。
サッカーに求められる能力は多岐にわたります。サッカーは数ある球技の中でも、最もシンプルなルールでゲームが構成されています。一方で、対戦相手や味方のクセ、位置関係、心理面などを考慮した技術や戦術に加え、天候などコントロール不可能な情報も考慮しながら、瞬時に判断を下さなくてはいけないという、複雑さを併せ持っています。サッカーというスポーツは、「考える力」が何より求められるスポーツなのです。
そして、手よりもはるかに不器用な足でボールを扱うサッカーは、「ミスのスポーツ」ともいわれています。どれだけ準備しても、ミスが起こるのです。
現代社会はあらゆる場面で「評価する・評価される」という関係性が構築されています。ミスをしたこと自体を責められてしまうため、チャレンジを恐れる社会では、ミスをする経験自体が貴重です。ミスが前提のスポーツであるサッカーをプレーすることで、ミスを恐れずに「チャレンジ」する姿勢、そして、ミスから立て直し、修正する力が身につくのです。
目標達成にコミュニケーションが不可欠
さらに、チームスポーツのサッカーは、広いコート上で自チームの選手とゴールを狙ったり守ったりするという目標に向けて協力し合い、目標を達成していくことが必要となります。それには「コミュニケーション」が不可欠です。
加えてサッカーのゲームにはルールがあり、チームには規範や規律が求められます。それを選手間や選手とコーチ間で醸成していく過程は、社会のルール形成と通じるところがあり、サッカーを通してコミュニケーションを図りながら、社会のルールを学べます。