1日8時間勤務で、有給取得率がほぼ100%の飲食店が京都にある。一流店から移ったシェフは、収入は同じ程度で、5時間も早く帰れるようになったという。「佰食屋」代表の中村朱美さんは「全員が毎日全力で頑張らないと回らない会社は続かない」という――。

※本稿は、中村朱美『売上を、減らそう。たどりついたのは業績至上主義からの解放』(ライツ社)の一部を再編集したものです。

DJの活動をしながら正社員として働く

「国産牛ステーキ丼専門店 佰食屋」の様子(画像=『売上を、減らそう。』)

実際に従業員たちはどんなシフトで働いているか、例を挙げて説明していきます。

・(正社員Nさんの場合)朝9時出勤、夕方17時45分退勤の8時間勤務。

休みは完全週休2日制で、月8日から9日ほど。8月には夏季休暇として4連休をとりました。2カ月に一度は3連休を入れるようにしています。

Nさんは佰食屋以外にDJとしても活躍しています。DJの活動は夜の時間が多いため、イベントがあるときはその当日と翌日の2日間、休み希望を出しています。また、佰食屋で働くようになって、3連休がとれるようになったため、キャンプに行くという新しい趣味もできたそうです。

また、正社員には年末年始休暇以外にもゴールデンウィーク分の代替休暇(5日間)があり、それ以外の時期でも、公休と有給休暇を合わせて4連休で休む人もいます。

有給休暇に理由なんていらない

佰食屋の有給休暇の取得率は、ほぼ100%です。基本的には本人の希望優先で、自由にとることができます。申請は、その理由を問いません。

「彼女とつきあいはじめた日の記念にごはんを食べにいくから」素敵です。「彼氏と旅行に行くから」とっても楽しみじゃないですか。

「そんなことで休むの?」と感じる人もいるかもしれません。でも、その人にとってなにが大切なのか、どんなことを優先させたいかは、それぞれ違います。

ある社員の入社面接をしたときには、こんなことを言われました。「6カ月後に家族で旅行に行く予定を立てているのですが、9日間休んでもいいでしょうか?」会社によっては「勤める前から休むことを考えるなんて!」と、その人を採用しないかもしれませんね。けれどもわたしは、「前もって素直に言えるなんて、なんていい人だろう!」と感じました。その人を採用して、予定通り9日間の連休をとってもらいました。