コインロッカーは現金のみの対応
ちなみに、球場の看板には「現金が利用できない」旨が書かれているが、コインロッカーは現金のみの対応だった。交通系ICが使えるロッカーは駅でよく見かけるが、導入は難しかったか。一部自販機も現金が使えた。
そのほか、ゲームコーナーではタイトー製の電子マネー決済端末が使用されていた。同社HPを見ると、さまざまな電子マネーに対応できるようだが、ここで使えたのはやはりEdyのみ。クレーンゲームを遊んでいた20代男性は「交通系ICにも対応可能なら、ケチケチせずにそっちを使わせてほしい」と不満そうだった。
キャッシュレス利用者が多い若者に対しても、球場のキャッシュレス化が利便性を高めているのかは疑問だ。楽天は「意見や反応を見ながら、対応サービスの拡充を検討していく予定」だという。
試合は楽天が勝ち、基本的には非現金化による大きな混乱は起きていなかった。しかし一部ファンを切り捨てているようにも感じた。キャッシュレスが日本より進む米国の一部自治体では「低所得者を排除しかねない」と、現金払いを残すように小売店に義務付けている。楽天は「大きなご意見はいただいていないが、すべてのお客様にとってキャッシュレスが障壁に感じることのないよう、案内やサービス向上に注力する」としている。
(撮影=プレジデント編集部)