▼「スーパーグランパ」
図表2左上のこのグループは、社交的な愛妻家で、いくつになっても次の夢を持って生活して行こうと思っている。お酒が大好きで,中学生の孫が二十歳になったら一緒にお酒を飲むのを非常に楽しみにしている。
ずっと健康でいることを重視し、夫婦で健康教室に参加している。最近ではテレビで筋肉の重要性が知り、筋肉を貯める「貯筋族」になろうと頑張っている。
社交的なので、近所の付き合いやイベントに積極的に参加している。当日の様子を録画し、DVDを作成し皆に配っている。いつもすごく褒められることに、たいへん満足を感じている。
目的地までの移動については、このグループに限らず、70代男性のほぼ全員が、運転を続けたいと考えている。一方70代女性は、不安や自信がないなどの理由で免許を返納する人が多い。彼らは「高齢者ドライバー」という言葉は差別用語で、車の運転が下手で乱暴な若者よりずっと安全だと考えている。
▼「武勇伝じいじ」
一言で言うと、過去の栄光に生きている人である。外でいろいろ活動していて、一見充実しているように見えるが、妻とコミュニケーションが少なく、家に居場所がなく実は寂しく感じている。幸福度も低い。
若者やテニスなどの趣味仲間と話すのが最大の生きがい。一番身だしなみを重視している。TPOを考えた服装を選んだり、気分とテンションによって異なるテニスウエアを楽しんだりするなど、おしゃれである。
紫外線が気になるので、日焼け止めを長年使用している。最近は、高齢になったので保湿力が高めのボディクリームを使っている。今の一番の悩みは薄くなってきた髪である。
▼「卒婚に一匹狼」
完全リタイアしてだいぶ時間がたち、友達もほとんどおらず、妻ともあまり交流せず、いつも家の自分の部屋で過ごしている。
100枚以上のジャズ・クラシックのレコード・CDを持ち、毎日、自分の部屋でそれを聴きながら、現役時代関連の書類の整理をしている。朝日新聞の自分史の広告が見て、作りたいと思っている。
毎日家でゴロゴロしているので、健康状態はよくない。運動不足だと痛感しているが、行動するまでに至らない。常に一人でマイペースなので、何かきっかけを作ってあげないと、なかなか変われない人たちである。
▼「ラブラブお宅」
このグループに属する男性が最も多い。外との付き合いは少ないが、妻、家族と仲が良く、自分と家族だけで平凡で幸せな毎日を過ごしている。
妻とは本当にラブラブで、お互いにとても大事にしている。毎日一緒に買い物をしている。妻の誕生日に必ずバラの花束を贈っているし、自分の誕生日にもプレゼントをもらっている。月1回歌舞伎座で観劇し、妻と銀座ランチ+買い物のデートをしている。