首相周辺は「安倍1強」が続くことに疑いがない

もし7月の衆院選に続き、秋から暮れにかけて衆院選が行われるとなると令和元年は選挙イヤーとなる。平成の終わりに行われる統一地方選もあわせると今年は主要3選挙すべてが行われることになる。そうなれば中曽根内閣の時の1983年以来、36年ぶりのことだ。

ここまで読んで気づいた人も多いと思うが、安倍氏や自民党幹部たちは、一連の政治日程で「負ける」ということは全く想定していないことが分かる。参院選、衆院選のどちらかで大敗することになれば、安倍氏は4選どころか、3期目の任期満了を待たずに退陣を求められることもある。

平成がおわり令和になっても「安倍1強」が続くことに疑いがないのだろう。確かに結集が進まない野党の現状をみていると、その自信も分からないではない。

安倍政権にとって不都合な「改元ジンクス」

安倍政権にとっては縁起の悪い過去のデータを最後に紹介しておきたい。元号が変わると、短期間で首相が交代するというジンクスがあるのだ。

1989年、元号は昭和から平成になったが、この年に竹下登首相は退陣。その後を襲った宇野宗佑内閣も超短命になって海部俊樹内閣が誕生したことは記憶に新しい。

大正から昭和になったのは1926年暮れ。それから4カ月たらずの27年4月に当時の若槻礼次郎首相が退陣している。そして明治から大正になった12年には西園寺公望首相が辞任している。全く偶然ではあろうが、元号が変わると国民の意識が変わる。政治の空気も変わる可能性があることは心しておくべきだろう。

(写真=時事通信フォト)
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