老害ジジイには「苦笑」と「ニヤニヤ静観」
一方で、自分たちの上に老害がいるときはどうすればいいでしょうか。
答えは簡単で「苦笑」です。苦笑するしかないです。そういう人はもう変わらないから仕方がないと割り切る。「変わらないものだ」と思って放置するほかないのです。
よく古い体質の会社を若い世代の力で変えようとがんばったりする人もいますが、あれほど無駄なことはありません。僕のオヤジとか、義母もそうですが、絶対に変わらない。以前は、老害と真正面から戦ったこともありますが、無理でした。だから、苦笑するのがいちばん効果的です。「俺はこんだけやってきたんだぞ! どやっ」と言ってくる老害には「あー、そうですね(ニヤニヤ)」と答えて、あとは静観していればいい。
最近、僕が老害にならないように心掛けていることがあります。それは、若い子たちがやっていることを「無条件ですごい」と思うようにすることです。「否定しない」というのは意外と難しい。だから、そこに思考は入れずに、まずは「素晴らしい!」「ワンダフル!」と思うようにしている。思考を入れて、「あいつは○○だからな?」と言い始めたら止まらなくなってしまうのが人間です。
30代半ば。変化が怖くなってきた僕がやっていること
若い世代の台頭は、短いスパンで考えればこちら側が損することもあるかもしれませんが、結果的には得をすると信じています。真実は若者側にしかありません。高齢者や中年が若者を恫喝したら、その瞬間に何もかも終了だと思っています。
僕も2019年の5月で36歳になりますが、選手としての未来がなくなってくると、未来に対してアクションしづらくなってきます。守りに入って、大きく何かを変えることが怖くなってくる。それは成長が止まることを意味します。つねに新しいものを入れて挑戦していく姿勢こそが、未来への期待感を向上させるのです。「損得」ではなく、未来へのアクションがなくなった瞬間に、終了、「ジ・エンド」です。
練習でも、若い世代にやり方を聞いて参考にしていますし、どんどん出てくる新しい技術も、とにかく四の五の言わず身につけるようにしています。新しい調整法やトレーニング法も、ひと通り全部試してみます。「ここいらでいいや」と妥協した瞬間に、終わりです。取り入れるかどうかは別にして、とにかく新しいものに触ってみることで、価値観を固定しないよう意識しています。