海外での時差調整については職業柄、何か「秘策」があるのではとよく聞かれます。でも、残念ながら答えは「意志・意識」がすべて。いかに眠いときに我慢して眠らないか。例えば3時間しか寝られないのなら、その睡眠できる時間までを逆算して体を疲れさせて、休む体勢に持っていく。そうして「起きることを目的とした睡眠」をする。目覚まし時計は3つかけていましたが、「必ず1つ目で起きる!」と思って、2~3個目は実際には使っていませんでした。

最後のフライトはイタリアのアリタリア航空。国内外の航空会社5社で勤務した。

早番、遅番とシフトが変わるタイミングや、時差調整のために、10~15時間の寝だめをすることもあります。そのときは、「どう寝るかを目的にした睡眠」になる。ストレッチをしっかりやって寝たり、ヒーリングミュージックを聴いたりしていましたね。

CAで辛いのは、体力ももちろんですけど、一番はやはりストレス。誠心誠意サービスに安全に努めているのに、クレーム対応に追われるときもあります。そんなときに睡眠不足が重なると、余裕がなくなって、仕事もうまくいきません。

だからこそ、ストレスをためないための睡眠が大切なのです。

▼こんなにハードだった!
・国際線では、12時間を超えるロングフライトも
・朝3時からのフライトもあるなど、生活は不規則に
・月の半分はフライト先のホテルで宿泊する