葛根湯や麻黄湯など漢方薬をこよなく愛する医者も多い

3)抗インフルエンザ薬には過大な期待をしない

タミフル、イナビル、リレンザと言った抗インフルエンザの従来薬品に加え、今シーズンから「ゾフルーザ」が処方できるようになった。「ゾフルーザ(Xofluza)」という商品名は、「インフルエンザ(Influenza)を、ノックアウト(XO)」だそうで、なんとなく頼もしい。「1回飲めば終了」という使いやすさもうれしい。ただし、20mg1錠が約2400円、80kgを超えた成人は4錠必要なので、それなりのお値段となる。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/Natali_Mis)

全ての抗インフルエンザ薬に言えることだが、「それを飲めばたちどころに治る」というミラクルな薬ではなく「ウイルスの増殖を抑えて、熱に苦しむ期間を1日程度短縮する」レベルの効果である。近場に手頃なクリニックがあるならともかく、夜間や連休中に高熱の体で遠方の救急外来を受診するほどの価値があるかと問われれば、それは微妙である。治療の基本は自宅安静だが、最終的に受診するかしないかは個々のご判断にお任せしたい。

4)市販の総合感冒薬、漢方薬はそこそこ有効

インフルエンザではなく風邪をひいたとき、医者はどうするか?

最も多いのは、「市販の総合感冒薬を飲んで、自宅安静」だろう。総合感冒薬とは幕の内弁当のようなもので、5~6種類の成分を組み合わせた製品となっている。コレというような切り札ではないが、たいていはどれかが効くので症状は軽くなることが多い。値段も手ごろで、街のドラッグストアなどで簡単に入手できる。そして、ムダに病院を受診して消耗することもない。

また、葛根湯や麻黄湯のような漢方薬をこよなく愛する医者も多い。「インフルエンザには抗インフルエンザ薬より麻黄湯が効く」と経験則から主張する医師もそれなりに実在する。読者の皆さんは薬局で迷ったら、自分の症状を説明しどんな薬が適切か薬剤師や登録販売者に相談するといいだろう。

そして薬を飲んだら、後はとにかく寝る。水分補給しながら、ひたすら寝るべきである。乾燥注意報が出ている日ならば、加湿を忘れずに。加湿器がなくても、濡れたタオルを枕元に干せば、とりあえずは加湿器代わりになるはずだ。