いくらお金があれば幸せになれるのか

実際に会ってみると、それまでに会った100人以上の女性の中でいちばん自分にピッタリだと感じました。妻は勉強ができ、武道をやっていて筋肉があったりと、僕にないものをたくさん持っていたのもよかったのでしょうね。

結婚指輪を買うときに「何でも好きなものを買っていいよ」と言ったのですが、妻が選んだのは10万円ほどのもの。それ以上高いものを買ってあげたことはいまだにありませんね。ライブドアショックで5億円損したときも妻は「あら、あら」という感じ。僕自身もお金を使うことに興味はないので、うまくいっているのだと思います。

――どれぐらいのお金があれば、人は幸せになれるのでしょうか。

【cis】それ、僕に聞きます? 子どもの頃から金銭感覚が普通の人とズレているから、まったく参考にならないと思いますよ。

僕は中学3年生のときにパチンコを始めて夏休みに40万円くらい稼ぎました。それが僕の中ではもっとも貯金が少ないときです。サラリーマン時代も給料は少なかったのですがその分ギャンブルで稼いでいましたし。思春期の頃からそんな感じなので金銭感覚は完全におかしくなっていますね。

年間3億円使う生活の中身

当時はネットでパチンコの攻略法が公開されていて、僕もさまざまな研究をしました。そうしているうちに釘の目利きもできるようになって、高校生の頃には、いい台を見つけたら友達にその台を任せるようになったのです。「代打ち」をお願いした相手も高校生だから、日給1万円を支払っていたものの、それだけでは彼らをつなぎとめておけません。ですから、一緒にゲーセンに行ったり、焼肉を食べに行ったり、よく稼いでいましたがよく使っていましたね。

いまは年間3億円くらい使っていますから、まあやりたい放題しています。大学時代の友人と年に2回ほど会いますけど、ゲームの話になって「去年は1億円課金した」とかいうと「頭がおかしい」と言われますね。

お金と幸せの関係をあえて言うなら、自分が楽しいと思うことを達成できるだけのお金があれば幸せなんじゃないでしょうか。ビルを買うのが夢であれば10億円必要かもしれませんし、宇宙旅行に行きたいと思えば100億円かかるかもしれません。その意味で僕は、大金を使ってできることに興味がないので、幸せになるために多くのお金が必要だとは思っていません。