同じく小・中規模事業者を中心にプラットホームを提供するサイトが「TRANBI(トランビ)」だ。こちらも「M&A案件」を開くと、「譲渡希望価格1000万円以下の『オールインワン化粧品』の通信販売事業」「譲渡希望価格指定なしのペット用品店」などの情報が出てくる。「現在、登録しているユーザー数は1万4000人弱ですが、その3割が個人の売り手と買い手で占められています」と、運営会社のトランビ社長、高橋聡さんは言う。

事業会社も登録は経営者個人が行うので、ユーザー数の単位は「人」になる。バトンズの場合、「登録を行った人が18年8月に1万人を超えました。そのなかに多くの個人の方が含まれています」と大山さんは話す。

マッチング件数や実際に譲渡まで行き着いた成約件数などの実績は、図1を見てほしい。バトンズにしてもトランビにしても登録は無料で、自分が買いたい会社にネットを介してマッチングのオファーを入れる(図2参照)。売り手は複数きたオファーのなかから、希望にかないそうな買い手を選び、マッチングに進む。その際に外部に情報を漏らさない「秘密保持契約」を締結することで、事業内容や財務などの詳細情報が開示される。この閲覧段階でバトンズは「3カ月で2万9400円~」の有料(ただし年内は無料)となる。