出会い系の世界にどっぷりハマる
出会いマッチングサイトは、主に大手のYYC、そして2018年に新潟県知事の買春問題でも話題になったハッピーメールに登録していた。
「どのサイトも、登録しては退会して、また登録する……という作業を繰り返すんです。新しい女性が登録すると、男性会員から尋常じゃない数のオファーが届く。そこから特定の相手とやりとりをして、実際に会う相手をスクリーニングしていくわけです。
一対一で付き合う相手が見つかった場合、そのままサイトに登録しているのはバツが悪いので、一旦退会します。しばらくしてその相手との関係が終わったら、違う名前で新しく登録し直して、再び相手を探す……ということを繰り返すんです」
気がつけば、洋子さんは出会い系の世界にどっぷり浸かっていた。そうしたサイトに登録していることは、夫には一切秘密にしていた。
「夫は、多分気づいていないと思います。何も言ってこないし……。もちろん申し訳ないとは思うのだけれども、これまでの二人の関係の積み重ねの結果なので、仕方ないかなと。夫は私を女として見ていないし、私も夫を男として見ていない。
夫は浮気しそうなタイプではないです。仕事が終わると、家にまっすぐ帰ってくるような人。付き合い始めた時から、私は一切浮気はしなかったので、信頼してくれていると思います。私にとって、夫はすごく大切な家族で、かけがえのない存在です。夫がいてくれなかったら、生きていけない。でも、夫が私にとってかけがえのない存在であることと、今の恋愛は別です。裏切っていることがバレたら失うかもしれないけど、バレない自信はある。その自信の根拠はありませんが」
興味本位でパパ活を開始
そんな中、メディアでパパ活が話題になり始めた。パパ活という言葉を聞いた当初、洋子さんは「そんなものがあるんだ」「若い子を育てて助けてあげたいなんて、裕福で奇特な男性がいるんだなぁ」と感じたが、興味本位でSugarDaddyというサイトに登録してみた。同サイトは、「魅力的な女性を探しているシュガーダディ(男性)と、成功した男性を探しているシュガーベイビー(女性)の、上質な出会いを応援する」と謳っているマッチングサイトだ。
「とりあえず登録してみたのですが、YYCほどではないけれど、すごくオファーが来ました。ただ、実際に男性たちと会っていても、お金をもらうことには抵抗があった。自分がこういうサイトに登録する目的は、あくまで好きな人が欲しいから。恋愛をしたかったんですね。でもその一方で、なんとなくパパ活というものを体験してみたかった、という気持ちもありました」