ただし、ゆめゆめ注意したいのは、自分本位の気持ちで行動しないこと。

「親の家の片付けは、自分のためではなく、親のためにやるもの。それを間違わないようにしてください。『後々、面倒だから』と自分本位の気持ちが伝わると、ひどいことをされるんじゃないかと親も警戒しますよ」(同)

▼遺品整理で「価値があるもの」を見逃さない5カ条
【1】空き家の郵便受けに「ガムテープ」を張ってはいけない
空き家でも、銀行など金融機関から届く郵便物を受け取れるようにしておくことが大事。
【2】銀行や郵便局の「記念品」や「カレンダー」に注意
親から聞いていない金融機関のノベルティグッズがあったら、取引がないか、調べよう。
【3】たんすの一番上の引き出しや「衣装ケースの下」をチェック
高齢者はたんすの引き出しの一番上や衣装ケースの下に、現金を隠すことが多い。
【4】「こけし」などインバウンド需要があるものは高値で売れる
外国人に人気がありそうな物は高く売れる。品薄状態の人気こけしは高額で取引されている。
【5】「旅行ガイドブック」は要注意。すべてペラペラめくる
特に男性は、旅行の際、ガイドブックに現金をはさんで、そのまま忘れているケースがよくある。
安東英子
美しい暮らしの空間プロデューサー
これまでに5000軒の家を片付けてきた「片付けの伝道師」。著書に『親の家の片付け 決定版』(小学館)、監修本に『そのとき、あなたは実家を片づけられますか?』(扶桑社)など。
 

内藤 久
ホテル勤務を経て、ハウスクリーニング会社を設立後、「遺品整理の埼玉中央」を運営。近著に『図解 親の財産を見つけて実家をたたむ方法』(ビジネス社)など。