こんがらがって解決策が見えなくなった問題や、整理しにくい情報は、1枚の「図」でとらえることで、全体像が理解できることがある。何を意識して図に落とし込めばよいのか? 図解の達人3名にその術を聞いた。

最初から完成した図を目指さない

自分の頭の中では理解しているはずなのに、口頭で説明するとなぜか複雑に聞こえてしまうことがある。そんなとき、図解化することは大きな助けになる。言葉を尽くさなくとも一気にイメージを共有し、お互いに同じ土俵で話がしやすくなるからだ。

写真=iStock.com/aluxum

一方で、簡単そうに見える図でも、いざ自分で書き始めようとすると何から始めればいいのか悩む人も多い。

今回、取材した図解のプロが口を揃えるのは、「図解することが目的なのではない。問題解決や情報整理するツールとして図解がある」ということ。最初から100%完成した図を書く必要はない。まずは「自分は何を解決・整理しようとしているのか」という問いを明確にしたうえで、キーワードを書き出し、関係性をひとつずつつないでいく。そこから要らない情報を省き、まとめていった結果、図とともに頭の中が整理されることが図解することの意義なのだ。

今回紹介する6つの図を応用し、一気に問題解決に導くスキルをマスターしよう。