※本稿は、メンタリストDaiGo『倒れない計画術』(河出書房新社)を再編集したものです。
日本人の98%は計画を立てたほうが成功する!
日本人ほど、計画どおりにものごとが進むことを求める人たちはいません。なぜかというと、国民の98%がネガティブなタイプだからです。
マサチューセッツ州にあるウェルズリー大学の心理学者ジュリー・K・ノレム博士は、人間のメンタリティーを大きく分けて2つに分類しています。
1つは「防衛的ペシミスト」(DP)と呼ばれ、それまで成功していても「次は失敗するかも」と考えるタイプ。もう1つは「戦略的オプティミスト」(SO)で、根拠はなくとも「次も大丈夫でしょ」と考えられるタイプ。
「ネガティブ派」と「ポジティブ派」と言い換えてもいいでしょう。
そして、私たち日本人は脳科学的に見て不安(S型)遺伝子を持つ人が圧倒的に多く、98%は前者の「防衛的ペシミスト」に該当すると言われているのです。
不安だからこそ、日本人はマジメで勤勉
とはいえ、不安遺伝子を持っているからと言ってものごとがうまく進まないかというと、そんなことはありません。
不安な遺伝子を持っている人のほうが相手に配慮するので、信頼感を得やすく、友人関係もよくなることが分かっています。また、慎重に行動するので交通事故に遭いにくいという統計もあります。不安を原動力にものごとを学んでいくので、記憶力が高く、集中力も上がることも分かっています。
日本人の国民性としてよく言われる「マメで、マジメで、勤勉」という姿勢はS型遺伝子の影響かつ、「防衛的ペシミスト」だからかもしれません。不安が強い国民性だからこそ、入念に準備し、段取りをつけていくことにも向いているのです。
防衛的ペシミストの特徴を生かすには?
1つ勘違いしてはいけない点は、ポジティブな「戦略的オプティミスト」のほうが成功しやすく、ネガティブな「防衛的ペシミスト」は失敗しやすいという話ではないということ。「心配性な人は成功しない」「ポジティブに考える人が成功する」など、いろいろな迷信がある中で、「どちらのタイプでも成功します」というのが正解です。
ただし、ジュリー・K・ノレム博士は、タイプ別に取るべき戦略に違いがあると指摘しています。