「体調不良がある」は低所得者が9割、高所得者は7割

体力が不安なだけでなく、低所得者は9割近い人が実際に「体調不良がある」と答えている。対して高所得者は7割強(図3)。「高所得者と低所得者とでは野菜や果物の摂取量が大きく違うというデータもあります。こうした食習慣も背景にあるのでしょう。また、高所得者のほうが健康管理にコストをかけられる」(不動産から医療法人まで年商100億円の企業グループをつくり上げた金森重樹氏)。

高所得者のほうが健康診断によく行く(図4)という結果から、体のメンテナンスに対する意識の高さも関係していそうだ。

加谷氏は、年齢とともに衰えていく体を自分でマネジメントすることの大切さを説く。「知り合いの社長は、会食も自分の行きつけの店にしか行かないと言います。その理由は、どんな料理が出るかわかっているので体調管理がしやすいから。知らない店に行って食べすぎて胃もたれすると、次の日の仕事に差し障ると言っていました」。

「お金持ちの人は皆さん、『お金がお金を稼ぐようにしないとダメだ』と口を酸っぱくして言います。あれは、そのくらい稼がなきゃダメという意味もあるんですが、体が衰えていく中で収入を維持するためには『お金に稼いでもらう』部分を広げていくことが必要という意味もあるんです」(加谷氏)