経済ニュースの本質を見極めるにはどうすればいいか。役立つのが「会計」だ。会計ではモノの動きと時間の流れを「金額」で整理していく。それが理解できると「ウラの裏」がするすると見えてくる。雑誌「プレジデント」(2018年3月19日号)の特集「会社の数字、お金のカラクリ」から、記事の一部を紹介しよう。今回は「ヤマト運輸vs佐川急便と人件費率」について――。

佐川のほうがヤマトより収益性の高いビジネスをしている

「物流業は構造的に利益が出づらい業界です」

フロンティア・マネジメント代表取締役の松岡真宏さんは説明する。実態はどうなっているのか。物流業界の2大巨頭、ヤマト運輸と佐川急便の数字から読み解いていきたい。

時事通信フォト=写真

まずヤマト運輸を含むヤマトHDの2017年3月期の損益計算書(PL)。販売費および一般管理費の項目に人件費245億円とある。この数字を同年の同社従業員数約20万人で割ると1人当たりの年収は12万円程度と少なすぎる。実はこれは本社スタッフの人件費で、ドライバーを含めた人件費はPLの営業原価(売上原価)1兆3854億円に含まれている。