僕が大阪維新の会を作ったのも知事の実績ができてから

これとは全く別に、地域政党を作って出馬する、という選択肢も考えているようですね。それは止めなさい。あなたがとんでもない実力者なら別ですが、そうでない限り、それは絶対に無理です。

あの小泉進次郎さんでさえ、今、自分の政党を作っても、それで自民党をはじめとする既存の政党と戦って勝利を収めることは難しいです。

僕が大阪維新の会を立ち上げたのも、大阪府知事としてそれなりの実績が評価されてはじめて可能となりました。僕が大阪府知事選挙に出馬した際には、それまでメディアで仕事をしていたこともあって僕の顔はある程度知られていましたが、それでも自分でいきなり政党を作って既存の政党と戦うことなど不可能でした。

有権者の支持を集めるということはそんなに簡単ではありません。あなたのチャレンジ精神を簡単に潰したくはないので、どうしても地域政党を作りたいというなら、頑張って一度やってみるのもいいのかもしれません。うまく行けばそれでいいし、失敗しても、それは次のステップへの宝になります。

それでも僕は、あなたにまず首長に当選してもらい権力を握ってもらいたい。その上で新しい政治行政を実行してもらいたい。新しい日本を! と口で言うのは誰でも簡単に言えますが、口で言うだけでは何も変わりません。行動が必要です。

最初は、自民党や既存の政党に頭を下げながら仕事をするところからの出発でしょう。役人の幹部にも気を遣うでしょう。しかしそこからは自分の努力。自分の力をつけながら、ここぞというタイミングで政党を立ち上げればいい。

学者やインテリは理想論を叫んでおけばいいだけですが、首長や政治家は違います。自分に力がなければ何もできません。

(略)

(ここまでリード文を除き約3000字、メールマガジン全文は約1万4100字です)

※本稿は、公式メールマガジン《橋下徹の「問題解決の授業」》vol.121(9月25日配信)を一部抜粋し、加筆修正したものです。もっと読みたい方はメールマガジンで! 今号は《【読者の質問に答えます!】「政界復帰は?」「地盤、看板なしに知事や市長になるにはどうすればいいですか?」》特集です。

(写真=iStock.com)
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