早食い・ドカ食いは、脳を暴走させる
昼に、ざるそばやうどんを5分でかきこんで空腹を満たすのはNGだ。
「炭水化物オンリーなので、血糖値は急上昇し血糖値スパイクを引き起こします」(牧田医師)
忙しくても10分多めに時間をとって、海藻サラダやトマト、ゆで卵、おひたしなどのサイドメニューを頼み、先にゆっくりと食べておこう。
「食べ物が胃に入ってから脳の満腹中枢が刺激されるまで、どんなに少なくても10分はかかります。その間はとにかく血糖値を上げないものを食べて時間を稼ぐのです」(熊谷医師)
ある程度、満腹感を覚えてから炭水化物のそばやうどんを食べることで、ドカ食いを防ぐことができるのだ。
「そばの場合もたんぱく質と一緒に食べます。月見そばや、えびやいか、あなごなどの魚介の天ぷらそばがおすすめ。かき揚げは野菜が多く一見ヘルシーなようですが、かき揚げに使うにんじんやごぼうは糖質が多め。つなぎの小麦粉も多いので、血糖値の上昇を防ぐ点ではマイナスです」(牧田医師)
1日3食より、ちょこちょこ食べる
とはいえ、空腹なときには、何を食べても血糖値は上がりやすくなってしまう。「そもそも、1日3食という食事スタイルが、血糖値を上げるようにできています」と牧田医師。
「たとえば、ランチにおにぎり3つを食べるならまず11時に1つ。そして13時、15時に1つずつと、小分けにして食べてください」(牧田医師)
または昼を腹6分目で食べ、10時や午後3時に間食をとるのでもいいと言う。
「だらだら食いは太るとされてきましたが、総量が同じなら実は逆。空腹と満腹を繰り返さないほうが血糖値は安定し、落ちついて仕事ができます」(牧田医師)
なお、どうしても食べたいデザートは、「食後1時間たってから、血糖抑制作用のあるコーヒーと一緒にゆっくり食べるほうが、血糖値を上がりにくくなる」(牧田医師)という。
残業後の遅い夕食はどうすればいいか。「豆腐や鶏ムネ肉のような消化の良いたんぱく質、または海藻類、野菜、豆類をとりましょう」(熊谷医師)。
野菜でも糖質の高いものは、夜遅くに食べるのは避けたい。「れんこん、ごぼうなどの根菜類は、思いのほか糖質が高い。根菜の煮物より葉物野菜のおひたし、海藻サラダでおなかを落ち着かせてください」(牧田医師)。