4ケタの数字にある操作を行うと……

「さんきゅう倉田」なんてふざけた名前をしているなと思われるかもしれないが、これは芸名で、私は吉本興業に所属するお笑い芸人だ。もともとは元国税局の国税専門官で、法人税の調査などに携わっていたが、お笑い好きが高じて、現在は税金などの数学ネタを芸風に舞台などに立っている。

「タカタ先生」とは同じ芸人仲間で、ほかに塾や予備校講師ら9人で「日本お笑い数学協会」という組織を結成し、ひとりでも多くの人に数学に関心、興味を持ってもらいたいとイベントをはじめとする活動を展開している。

というわけで今回は、おもしろネタの1つである「カプレカ数」をご紹介したい。きっと初耳の方が多いと思うが、4ケタの数字にある操作を行うと、どんな数字も最終的に「6174」(カプレカ数)になるというユニークなものだ。ちなみに、この名前は発見者のインド人数学者、D.R.カプレカの名にちなんでいる。

計算の手順は次のとおり。まず任意の4ケタの数を用意する。その数字を、(1)数字の大きい順に並べ替える、(2)数字の小さい順に並べ替える、(3)「(1)-(2)」を計算する、(4)その答えの数字に対し、(1)~(3)の操作を繰り返していく。以上である。

私の誕生年である「1985」を例に試してみよう。(1)9851、(2)1589、(3)「9851-1589=8262」。この「8262」に対し、同じ操作を行う。(1)8622、(2)2268、(3)「8622-2268=6354」。同じ要領で繰り返すと、あら不思議、最終的に「6174」となった(図参照)。その後は「6174」が繰り返される。