敏腕営業が教える「引っ越し費用を抑える3ステップ」

興味深いのは引っ越し業界は取引する業界や企業によって料金が変わる点。たとえば、高収入のMRだと引っ越し先や規模が同じでも飲食業界よりも見積もりが高くなる。

「営業マンはお客さんを見て、見積もりを決めます。仮に30万円がノルマの案件だとしても、80万円で決済が取れそうなら、上司に電話確認しているフリをして80万円の契約にもっていく。営業は社員の“見た目”をかなり観察していますよ」

最後に引っ越しをするうえで得する方法を聞いてみた。

「最低2社からは見積もりをもらってください。本命A社からもらった見積もりから数万円安い額をB社に伝えると、B社はその額より安めの額で提案をします。そうなったらその額をもとに本命A社に交渉する。これだけで得できると思います」。最初の見積もりは信じないほうがいい。この点を知っているだけで、価格交渉を優位に進めることができるはずだ。

▼高騰する引っ越し費用を抑えるコツ
1:本命A社から見積もりをとる
基本的に営業マンが相手を見定めるために最大限の価格を提示してくる。人によって金額が異なるので決して鵜呑みにしないこと。
2:競合B社から見積もりをとって相場観を把握
本命A社の見積もり額は言わずに提示額を確認。相場観を把握する。目の前で上司と電話交渉されても気にしない。
3:本命A社に電話し、希望の価格を伝える
1、2で把握した相場観を基に希望額をA社に提示。B社がその見積もり額だったと伝える。競合の見積もりを確認するのは極まれ。
谷内辰徳(やない・たつのり)
大学を卒業後、アート引越センターに入社。1~2年目は最下位を争う営業実績だったが、「聴く」ことを意識し始めた3年目から8年連続で法人営業の全国トップに。最高で1年に5億円の売り上げを収めたことも。
(撮影=岡田晃奈)
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