仕事が人をつくる――。戦後間もない時期から築地市場で生きてきた人々のライフヒストリーの聞き取りを続ける小山田和明さんは、そう実感している。

<strong>小山田和明</strong>●おやまだ・かずあき 1970年、東京都生まれ。父と祖父は2代にわたり、築地仲卸業者「小山田」を営む(現在は廃業)。立正大学文学部史学科卒業後、東都水産に入社。現在は東都小揚に勤務。「取材以上に執筆で苦労しました。こんなにキーボードを叩いたのは始めて」
小山田和明●おやまだ・かずあき 1970年、東京都生まれ。父と祖父は2代にわたり、築地仲卸業者「小山田」を営む(現在は廃業)。立正大学文学部史学科卒業後、東都水産に入社。現在は東都小揚に勤務。「取材以上に執筆で苦労しました。こんなにキーボードを叩いたのは始めて」

「本当に様々な仕事が、築地市場を支えている。荷物を運ぶ人々。発泡スチロール容器を扱う業者。商品の運搬に使う小車の修理……それぞれ独自のテクニックと歴史があり、みなその仕事に誇りを持っていたんです」

(二石友希=撮影)