西日本豪雨でも露呈した国と地方との連携問題。表向き「地方分権」を主張しながら、現実には国や都道府県に頼り切っている市町村が多いことも一因だと橋下徹氏は指摘する。地方分権とは何か、なぜ必要なのか。プレジデント社の公式メールマガジン「橋下徹の『問題解決の授業』」(7月24日配信)より、抜粋記事をお届けします――。

なぜ地方分権が必要なのか? 「児童福祉司大幅増」の問題点

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東京・目黒区の児童虐待死事件をきっかけにまとめられた政府の児童虐待緊急対策案。ここには、児童相談所の体制強化策も入っている。2022年まで、今から4年内に、児童福祉司2000人を増員するらしい。このような問題が起きると、必ず体制強化、人員増の話が持ち上がる。

待機児童問題解消のための保育士増、教員の負担軽減のための教員増、いじめ問題に対応するスクールカウンセラーの増員、治安維持のための警察官増、領海を守るための海上保安官増……とにかく人員増のオンパレードだ。