▼池田さんからのアドバイス

<strong>CONECTA代表 池田千恵</strong>●福島県生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒。ワタミに入社。外資系戦略コンサルティング会社に転職しパワーポイントのプロとして活躍後、図解化コンサルタントとして独立。著書に『「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!』がある。
CONECTA代表 池田千恵●福島県生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒。ワタミに入社。外資系戦略コンサルティング会社に転職しパワーポイントのプロとして活躍後、図解化コンサルタントとして独立。著書に『「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!』がある。

仕事は、食いぶち(緊急かつ重要)、種まき(緊急ではないが重要)、日課(緊急だが重要ではない)、思いつき(緊急でも重要でもない)の4つに分類できます。このうちプライオリティが低いのは思いつきの仕事です。予定を組むときは、思いつきの仕事に振り回されないように心がけたいところです。

ただ、食いぶちや種まきに注力するつもりでも、いつのまにか日課や思いつきに忙殺されていたというケースは少なくない。そのためにはスケジュールの検証が欠かせません。私の場合はGoogleカレンダーを活用しています。

具体的には、手帳には未来の予定を書き込み、Googleカレンダーにはその日の実際の行動を記入するようにします。行動は仕事の種類によって色分けしているので、1日の終わりに振り返れば、いかに無駄な時間を過ごしていたのか一目で把握できます。業務改善にはPDCAサイクルが重要ですが、時間管理も同じ。手帳でプランを立てて終わりではなく、あとで検証することで無駄を減らすことができるのです。

思いつきや日課を減らす方法はいろいろあります。私がよくやるのは“二毛作作戦”。たとえば朝のジョギングは日課になっていますが、オーディオブックでビジネス書を聞きながら走れば、種まきの時間へと早変わりします。ほかにも経費精算などの簡単な事務作業や家事などは頭を使わなくて済む場合が多いので、オーディオブックなどを活用して二毛作タイムに変えています。

思いつきの代表格である飲み会は、アポを厳選します。気乗りしない飲み会は思い切って断るのもおすすめですが、人と会って話すことで、仕事のヒントをもらえたりキャリアの幅が広がる場合もあります。少しでも参加したいと思えるなら、無理に我慢することはありません。

ただ、ずるずると二次会まで参加して翌日に支障をきたすのは困りものです。そこで私は可能な限り自ら主催者になることにしています。たとえばコース料理のお店を予約すれば、終了の時間が計算できるし、「ここでお開きです」と宣言しやすい。飲み会に行くといつも意に反して夜遅くなるという人に、ぜひ覚えておいてもらいたいテクニックです。

(村上 敬=構成 相澤 正=撮影)