▼大坪さんからのアドバイス

<strong>キーストーンフィナンシャル代表取締役 大坪勇二</strong>●1964年生まれ。新日鉄で9年間経理を担当したあと、ソニー生命のフルコミッション営業に転身。2006年、ホロスプランニング創設に参画し、08年より現職。著書に『手取り1655円が1850万円になった営業マンが明かす月収1万倍仕事術』がある。
キーストーンフィナンシャル代表取締役 大坪勇二●1964年生まれ。新日鉄で9年間経理を担当したあと、ソニー生命のフルコミッション営業に転身。2006年、ホロスプランニング創設に参画し、08年より現職。著書に『手取り1655円が1850万円になった営業マンが明かす月収1万倍仕事術』がある。

会議を呼びかけても集まりが悪く、参加者のモチベーションも低い。そんな悩みを抱えている人におすすめしたいのが、“グッド・アンド・ニュー”という手法です。これはもともと教育分野で始まったコミュニケーション法で、参加者が体験したいいことや新しいことを一人一人発表し合うというもの。

そのとき左手にクッシュボールという刺激物を持つルールがあるだけでテーマは自由なので、同僚の隠された一面を知ってチームの結束力が強まったり、仕事の成功体験を語ってもらうことで暗黙知の共有が進む効果があります。

弊社では、月2回の定例会議のあとに持ち時間1人3分でグッド・アンド・ニューを実施しています。営業マンはもともと話し好き。始めたときはみな半信半疑でしたが、たちまち会議が活性化し、その結果会議への参加率がアップしました。また、集中力が増して会議の中身が充実するので、時間の費用対効果が高まりました。

一方、商談では2つのことを心がけてきました。まずはアポごとにゴールを設定すること。そしてアポの時間内でゴールに到達できなくても、けっして粘らないことです。私の場合、1つのアポにつき2時間(移動30分、商談90分)で手帳に予定を書き込んでいますが、たとえあともうひと押しでゴールに届きそうなときでも、2時間経てば切り上げることにしています。

粘って交渉すれば契約がとれるかもしれませんが、予定を延長すると、その後の予定にしわ寄せがいきます。仮に粘って1件を成約させても、その他の商談に万全の状態で臨めなければ、より大きな利益を失うことになります。商談は、ゴールと締め切りが決まっているからこそ集中力を発揮できるのです。

(村上 敬=構成 相澤 正=撮影)