解約しやすいのはイオンモバイルとmineo

家族全員で同じ格安スマホ会社に乗り換えるなら、通信容量をシェアできる会社を選びましょう。1人が契約して複数枚のSIMカードを人数分で分けて使うタイプでは、IIJmioの「ファミリーシェアプラン」、DMM mobileの「シェアコース」、BIGLOBEモバイルの「シェアSIM」などがあります。当月分の余っているデータをシェアできますが、1人が使いすぎると全員に速度制限がかかります。一方、mineoの「パケットシェア」は個人個人がSIMの契約をして、前月の余った分をシェアできるので、その心配がいりません。

家族全員を同じ会社にして各種ポイントを貯める手もあります。楽天カードを持っているから、楽天モバイルに、Tポイントを貯めたいからトーンモバイルに、ANAマイルを貯めたいからIIJmioに、といった具合です。

電話をかける頻度が高いなら、かけ放題プランのある会社にするか、Y!mobileは1回の通話が10分までは何回かけても無料。ビジネスでは難しいのですが、家族間や親しい友人間だけなら、通話はLINEの通話機能を使用し、SIMカードはデータ専用SIMで契約すれば、音声機能付きSIMカードで契約するよりも安くあがります。

解約をしやすい会社を選ぶ方法もあります。三大キャリアの「2年縛り」同様、音声機能付きSIMを利用している場合、期間を見極めないと違約金をとられます。多くの格安スマホ会社では1年縛りが多いのですが、イオンモバイルとmineoは、この縛りがありません。ただし、MNP(会社を変えても同じ電話番号を引き継ぐこと)にすると各社とも手数料が発生します。電話番号が変わってもいいなら、手軽といえるでしょう。

▼ニーズ別・石川氏のおすすめ

・通信速度が速い
Y!mobile
UQ mobile


・SIM付きiPhoneが買える
Y!mobile
UQ mobile
BIGLOBEモバイル
・データ通信量の制限がない
BIGLOBEモバイル「エンタメフリー・オプション」
・通信容量を分けられる
IIJmio「ファミリーシェアプラン」
DMM mobile「シェアコース」
BIGLOBEモバイル「シェアSIM」
mineo「パケットシェア」
※掲載は一例で他社でもプランはあります。
・ポイントが貯まる
楽天ポイント→楽天モバイル
Tポイント→トーンモバイル
ANAマイル→IIJmio
※掲載は一例で他社でもポイント付与サービスはあります。
・音声SIMで違約金がない
イオンモバイル
mineo
※ただしMNPの場合は手数料が必要。

※Y!mobileはMVNOではありませんが、三大キャリアではないため、本稿では格安スマホとして扱っています。

石川 温(いしかわ・つつむ)
スマートフォン、携帯電話ジャーナリスト
「日経TRENDY」編集記者を経て独立。現在、ラジオNIKKEI「石川温のスマホNo.1メディア」でパーソナリティを務め、ニコニコチャンネルのブログマガジン「石川温のスマホ業界新聞」を担当。著書に『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』ほか。
(構成=干川美奈子 写真=iStock.com)
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