ファミレスもハッピーアワーやちょい飲みの客で大繁盛

おつまみなどが325円均一の某店のハッピーアワー。

ハッピーアワーを実施しているのは、街中のビストロやレストランだけではない。バーミヤン、ガスト、ジョナサンなどのファミリーレストランでも平日限定でハッピーアワーを実施し、好評だという。例えば、ガストでは、通常税抜449円の「アサヒスーパードライ」のジョッキが同249円と200円引きとなる。おつまみは大皿いっぱいの「山盛りポテト」(税抜299円)や「コーンのオーブン焼き」(同199円)などを注文すれば十分だろう。

ワインに力を入れているというサイゼリヤは、ハッピーアワーこそないものの、グラスワインが1杯税込み100円だ。プロシュートやエスカルゴのオーブン焼き、フレッシュチーズとトマトのサラダなど小皿料理が400円以下でつまめるのもうれしい。

▼日本のハッピーアワーを牽引するバブルママ

ちなみに、サイゼリヤの決算が、売上高も経常利益も右肩上がりなのは、私たち「ハッピーアワー大好き女子」の後押しも影響しているのではないだろうか。

「ハッピーアワー」のメリットは、懐が痛まないコスパの良さは言うまでもなく、ランチタイムより多めにお酒が入る分、ストレスがより発散でき、そのあとの夕食の支度などもほろ酔い気分でできることだ。しかもニッポン経済にも貢献できている。

もちろん、主婦が日中にお酒を飲むことについて、冷ややかな目線があることは承知している。だが、強調したいのは、この新しい習慣は「夕方」のささやかな宴であるということだ。夕方に家を出て店に向かうので、学校から帰ってきた小学生の子供に「お帰りなさい」を言うこともできるし、塾に「行ってらっしゃい」と送り出すことも可能だ。夜ご飯の下ごしらえも完璧だ。そうした、「母の役割・妻の役割」をちゃんとこなしたうえで、あくまで“隙間時間”を利用してハッピーアワーを楽しもうというものなのだ。

欧米で、仕事帰りのサラリーマンが、ハッピーアワーに軽く飲んでさくっと家に帰るさまはスマートに見える。朝からの家事を終えて、たそがれ時に乾杯するママ友もそれと同じことだ。日本のハッピーアワーを牽引してゆくのは海外経験豊富で、本来のハッピーアワーを知っているこのバブルママたちに違いない。

(写真=山本貴代)
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