だれにとっても時間は平等にある。だが成果を残す人は、その使い方が違う。そして違いが出るのは、平日ではなく休日だ。トップ営業マンは休日をどう活用して、まわりに差をつけてきたのか。3人の識者に6つのテーマについて聞いた。第6回のテーマは「燃える魂を取り戻したい」――。(全6回)
※本稿は、「プレジデント」(2017年5月15日号)の特集「一流の人の1週間」の記事を再編集したものです。
市村さんの教え
「誰のために働くのか」を自分に問う
夢を持てば、自信につながる
目の前の仕事に情熱を失っているなら、「この仕事は誰のためにやるのか」をもう1度、考えてみましょう。
普段忙しく働いているときは、こういうことを見失いがちですし、ゆっくり考える暇もないでしょうから、休日は仕事の意味を見直すいいチャンスです。
私の考えでは、人が最も強い力を発揮するのは、自分以外の「誰かのために」働くとき。「愛する家族のために」「震災にあった方のために」「仲間の幸せのために」など、誰かに喜んでもらうために、人はすごい力を発揮するものです。やる気が出ないなら、救いたい人の顔を思い浮かべてみるといいですよ。
次に力を発揮するのは「自己実現」のために働くとき。そのためには「夢」を持たなくてはなりません。「夢」があるから「目標」がある。「目標」があるから「計画」がある。「計画」があるから「行動」がある。「行動」があるから「成果」が出る。「成果」が出るから「自信」がつく。「自信」があるから次の「夢」につながるんです。その「夢」は最初に見た夢よりも高く、そして大きくなっている。これを私は「夢サイクル」と呼んでいます。
「なんとなく野球していたら甲子園に出られました」という人や、「ぼうっと歩いているうちにエベレストに登っちゃった」という人が1人もいないように、大きな「夢」を実現するためには、今を真剣に生きなくてはなりません。魂を燃やして全力で努力しなければなりません。そう考えたら、休日もうかうかしてはいられないですよね。
▼「やらされている」から、「やる」に切り替える