本音トークもオンラインで
女性の皆さんは子どもの頃、仲の良い友達と“ないしょ話”を学校のトイレでした経験はないでしょうか。あの頃は「二人だけの秘密」と言いながら、もしかしたら誰かに聞かれてしまうかもしれないというドキドキ感を楽しんでいたふしもあったように思います。ですが、そうしたやりとりは、今やオンライン上で展開されています。
タダ・ネイティブたちの“ないしょ話”のメインツールはLINEです。2017年の子ども調査によれば、LINEなどのメッセージアプリは小学生の普及率は2割弱とまだ低いものの、中学生では5割弱の子が使用しています。中1の男の子も「学校のクラスで作っているLINEグループには、スマートフォンを持っていない子以外はほぼ入っている」と話しており、子どもたちにとって重要なコミュニケーションツールになっているようです。
なおこの男の子は、担任の先生が問題のある先生らしく、クラスのLINEグループで25人同時にグループ通話をし、何時間もその先生について愚痴を言っていたといいます。もちろん、都合にあわせて抜けたり入ったりもOKです。また、小5の女の子は「いじめにつながる可能性がある」という理由から、学校で修学旅行の班分けの話をするのを禁止されているものの、その反動からクラスのLINEグループがその話でもちきりになっているそうです。
こうしたオンライン上、特に公開範囲を制御できるSNS上でのないしょ話の良さは、トイレと違って誰かに盗み聞きされる心配がないことです。ある中1の女の子は、仲の良いリアルの友達とだけつながるTwitterの“鍵付きアカウント”を持っており、恋バナはそのアカウントでするといいます。
また、必要に応じて期間限定のLINEグループを作ったり、個別のトークで話すにとどめたりするなど、「誰がその投稿を見るのか」をちゃんと考えてSNSを使っている子がほとんどです。こうした特徴は、SNS黎明期に生まれ育ったタダ・ネイティブのネットリテラシーの高さを感じさせます。