自分流の「引き金」で、集中力を高める
そもそも何かに集中しようとしても、やる気が起きなければ集中はできません。やる気は、脳のA10神経からドーパミンというホルモンが出ることで起きます。これは楽しいときや楽しいことを考えている状態のときに放出されます。
しかし、仕事や勉強は楽しいことばかりでなく、苦しくてつらいことも多くあります。そのため、仕事に対するやる気を引き出すには、まず、目標や目的を設定することが大切です。何のために仕事をしているのかがわからないと、集中できません。目標とは、「会社の売り上げを何%アップする」「フルマラソンで4時間を切る」とか、数値化できるものです。目的は「会社の利益が増えることで社会に貢献する」とか、もっと漠然としたものです。
さらに目標を達成したら「ご褒美が出る」という仕組みをつくっておけば、想像しただけでドーパミンが出るようになります。「仕事が終わったらケーキを食べにいく」というふうに、ご褒美を与えるタイミングは作業後、早いほうが効果的です。
また、集中するきっかけをつくる、自分流の「引き金」を身につけるのもいいでしょう。例えば、仮面ライダーの変身ポーズは、パワーアップするために集中力を高める「引き金」と見て取れます。イチロー選手が、バッターボックスに入る際に必ず同じしぐさをするのも、集中モードに入るための儀式といえるでしょう。