なぜ「私立大文系型の脳」は問題があるのか
▼理系と文系、どちらの脳が危険か?
医学博士●加藤俊徳
脳を偏って使っている傾向は、大学が国公立大学か私立大学か、専攻が文系か理系かによってもみられます。たとえば、極端に類型化すれば国公立大理系型の人は、研究中心の専門家であまりコミュニケーションをしません。逆に私立大文系型の人は言葉が中心になりますが、こちらは座学をしている時間が多く、動かない、観察しないという側面があります。
どちらも室内こもり系のためどっちもどっちですが、これが50代からの脳のゆがみにかなり影響しています。社会は言葉で動いていますから、左脳化していきますが、国公立大理系型や数学しかやらない人でも、社会に出ればどうしてもコミュニケーション能力が必要になります。そのため、意識して左脳の言語系を鍛える必要があります。
問題なのは、私立大文系型の人です。社会に出てからは、理系の学問で刺激される脳番地を使うチャンスがほとんどなくなります。
自分が得意とする脳番地以外の脳番地を働かせる訓練を意識して行いましょう。
加藤俊徳
医学博士。加藤プラチナクリニック院長。「脳の学校」代表。昭和大学客員教授。1万人以上のMRI脳画像とともにその人の生き方を分析する。
諸富祥彦
心理学者。明治大学文学部教授。臨床心理士。千葉大学教育学部講師、助教授を経て現職。中高年を中心に仕事、子育て、家庭関係などの悩みに耳を傾けている。
医学博士。加藤プラチナクリニック院長。「脳の学校」代表。昭和大学客員教授。1万人以上のMRI脳画像とともにその人の生き方を分析する。
諸富祥彦
心理学者。明治大学文学部教授。臨床心理士。千葉大学教育学部講師、助教授を経て現職。中高年を中心に仕事、子育て、家庭関係などの悩みに耳を傾けている。