ポンコツガラクタ議員を織田信長ばりに切り捨てることも必要だった

そして何と言ってもメンバーだ。政権交代を目指してしまえば、過半数を獲得できるように候補者数を集めなければならない。ここが一番問題だ。数が目標になり、そうなるとポンコツガラクタメンバーが大量に集まってしまう。

二大政党制への第一歩が目標であれば、過半数の候補者数にこだわる必要はない。当選のためだけに希望の党の看板を利用しようとする者は全て排除できる。

小池さんは織田信長になるべきだった。これまで野党が弱かったのはメンバーがよくなかったから。イデオロギーに囚われ過ぎて現実的な判断ができない議員は困りものだが、それでも政党内に考え方の幅がある程度存在するのは当然だ。ゆえにメンバー間の考えに多少のずれがあっても問題ない。むしろ厳格に一致を求めると野党の膨らみや柔軟性に欠けることになることは前号で述べた。自民党なんてメンバー間の考え方にかなり幅がある集団だよ。

一番やっかいなのは、当選するためだけにウロチョロする、チョロネズミ連中だ。政治家が大きな仕事をするためには、自分の議員の身分と引き換えにしなければならない状況も出てくる。自分の身分を捨ててでも最後まで仕事をやり切る、という覚悟のある者でないと、政治なんてできない。

もちろん自民党や公明党のメンバーだって、当選を目標としている。有権者から批判を受けるようなことは避けることだって多い。それでも、当選のためだけに政党をコロコロ変えるチョロネズミは圧倒的に少ない。チョロネズミ連中よりも、一つの政党の中で落選後に再び当選してくる政治家の方がまだ信用ができる。

考え方がどうしても合わなくなったから、その政党から離れるとか、政党自体が分党するというのならまだ理解できる。でも当選しそうな政党が「できそうだから」「できたから」そちらに移るというのは、ほんと信用できない。

今回の民進党から希望の党へ移籍した者の多くは、明らかに後者だろう。小選挙区で当選してきたメンバーや、負けたとしてもあとほんの少しで当選できたメンバーを除いて、民進党から希望の党への移籍は一切拒否すべきだった。その小池さんの織田信長ばりのバッサリ斬りの方が、有権者に支持されたのではないかと思う。

そうなると希望の党の候補者数はそれほど多くの数にならなかったかもしれないが、二大政党制の第一歩として考えれば、それで十分だった。

そして民進党から希望の党に合流できなかった者、民進党の責任者としてあえて合流しなかった者は無所属候補として選挙戦を戦い、見事勝ち上がってきたメンバーが、さらに希望の党に合流する。

小池さんの看板だけで当選した、根っからの新人議員だけでは強い野党にはならない。民進党の責任者として一定の責任を取らなければならない立場でありながらも、無所属候補として自力で勝ち上がってきたメンバーの力が、強い野党には必要である。この2つのメンバーが合わさって、初めて強い野党になり得る。

当選するためだけに希望の党に来たチョロネズミが、小選挙区では落選しながら比例復活したらややこしい。こういう連中は自分に実力がないにもかかわらず、議員バッジを付けたとたん、偉そうないっぱしのことをほざく。おそらくこういう連中が党の結束を乱し、希望の党の勢いが弱いと見れば、まずは小池さんの看板のすげ替え、代表の交代を目論む。それでもダメなら、どこの党にいるのが一番当選しやすいかを考えて、党の移籍を目論む。比例復活議員は簡単に移籍はできないので、残存民進党参議院議員や立憲民主党と合わさる新党結成を考えるのか。ここまで来たらもう茶番だけど、これがチョロネズミ議員の実態で、こういう連中が野党にいる限り強い野党は誕生しない。

こういう連中を小池さんにはズバッと斬って欲しかった。

(略)