―― 営業職の再雇用の年齢制限の撤廃を打ち出したが、そのねらいは。

超高齢化社会が今後本格化する。日本の人口動態と資産移動を分析すると、今後20年間は、国民の金融資産の大半は65~90歳ぐらいの年代に滞留する。その世代へのアプローチが重要になる。今年度下期から、パイロット店で超高齢のお客さま専用の営業チャネルをスタートさせる予定だ。今は、高齢になっても心身ともに元気なお客さまが増えている。そうした状況に合わせて、当社で高齢の営業員が活躍しても不思議ではないし、年齢が近いメリットもある。社員にとっても、大和でしっかりと仕事をしていれば、何歳でも働き続けられるというキャリアパスが見えれば安心できる。女性の就業率も、そろそろ頭打ちになる。今後日本の労働生産性を高めていくには、もっとシニアにフォーカスすべきだ。

――19時前退社にも取り組んでいる。

10年前から継続しており、育児中の女性も働きやすくなった。また、退社後の自由時間に勉強する人が増え、CFPホルダーは金融機関のなかでナンバーワンになっている。

―― 人工知能(AI)の活用は。

コンタクトセンターでAI搭載のオペレーターを使うなど、業務効率化やサービスを補完する部分で活用していきたい。ただ、AIがビジネスの中心にくるとは考えていない。フェース・トゥ・フェースでのコンサルティングの重要性は、今後も変わらないはずだ。

大和証券グループ本社執行役社長CEO 中田誠司
1960年、東京都生まれ。83年早稲田大学政治経済学部卒業後、大和証券へ入社。2007年大和証券グループ本社執行役。09年取締役、16年副社長などを経て、17年4月より現職。
(構成=増田忠英 撮影=研壁秀俊)
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