成果が急上昇するまで、じっと辛抱して努力する習慣

高田さんの話を聞いて、あるエピソードを思い出しました。それは、ある著名なテレビ番組の放送作家の講演(「がっかりタイムを乗り越える」というテーマでした)で聞いた話です。

その放送作家さんは、ソフトバンクグループの孫正義社長の弟であり「ガンホー・オンライン・エンターテイメント」取締役の孫泰蔵さんから、ある“教訓”を得たそうです。

孫さんの話のエッセンスはこうです。

人が何かに投入した努力に対して期待するのは、「右肩上がりで成果が出る」こと。でも、実際の努力が結果(成果)につながるまでは時間がかかり、思い描いていたより低い2次曲線的カーブを描く(表参照)。本人は、がっかりする。ところが、それを我慢して一定の努力を続けると突然、大きな成果が出始める。急激な右肩上がりのカーブが描かれるのです。つまり、「がっかりタイム」で諦めず、それを乗り越えることが重要だという話です。

習慣化に関してもやはり同じことが言えます。

続けること=習慣化することの最大の魅力は、辛抱強く努力を積み重ねるとあるとき「急カーブで成果が出始める」のです。英語の勉強でも、経営でも、同じ法則が当てはまります。

「あと50年生きる!」68歳の高田氏が描く夢の形

【高田明さんの習慣力4:「大きな夢を描く」習慣

高田さんは現在68歳ですが、講演会場で見るその姿は、圧倒的に若々しいです。しかも、講演中に「あと50年は生きます」と大真面目に語っていました。 118歳まで生きれば、ギネス記録になるそうです。50年あればいろいろ挑戦できる。だから、サッカーチーム(V・ファーレン長崎)を立て直すために社長に就任した、と。人生、挑戦し続けたかったからこそだと言います。

高田さんは見た目の若さもさることながら、内面からあふれでる情熱、パワーがすさまじいのです。その秘訣は、先の夢を描くに尽きるのではないかと思います。

テレビショッピングという「道なき道を切り開く」という過程でビジョンを描くことを繰り返してきたのだと思います。

68歳で「あと50年生きます」という夢を人前で堂々と語る人はそうそういません。しかし、あっけあらかんと言ってのける。夢を描ける思考習慣があるからこそ、情熱にあふれ、行動的な68歳でいられるのでしょう。