コミュニケーション力を高める「サルでもできる快眠法」

まずはフォスター氏が推奨する、睡眠準備の「サルでもできる快眠法」で、眠りの環境づくりの基本を見なおしてみよう。

「サルでもできる快眠法」
1.寝室を「眠りの聖域にする」
2.部屋をできるだけ暗くし、涼しくする
3.寝る30分前から、光を浴びる量を減らす
4.寝る前に明るい蛍光灯の下で歯を磨いたり、顔を洗ったりしない。(あらかじめすませるか、抑えた光の下で行う)
5.携帯もPCも消す
6.カフェインを控える(できればランチ以降から徐々に)
7.朝日を浴びる(体内時計の調整に効果的)
8.自分が落ち着けるようにする(アロマ、音楽などなんでも)
9.自分に必要な睡眠時間を見極め、確保する

どれも難しいことではないはず。いま一度自分の“寝かた”を見直すことで、しっかりと眠れる環境を整えることができそうだ。

北欧家具のイケアの「睡眠と生活に関する意識調査」によると、世界5都市で平均睡眠時間が最も短かったのは東京の7.3時間。パリの8.9時間より1時間半ほど短く、「睡眠満足度」も最下位だった。さらに東京の約3~4割の人たちが「家族や友人のとのコミュニケーションに不満を感じる」と答えたという。

人間関係の基本となるコミュニケーションは、表情や会話から相手の感情を読み取り、気持ちを言葉にのせてやりとりする力が大切になる。いい眠りをとれば、相手の表情や動作を読む認知能力もしっかり働き、得た情報をきちんと処理できるようになる。さらに集中力や注意力も上がり、創造性、社会性も高まる。

しっかりと眠ることで、コミュニケーションがスムーズにとれるようになり、仕事もイライラせずに進められ、社会生活も人間関係も安定・充実させられそうだ。

[脚注・参考資料]
NHK放送文化研究所,2015年の国民生活時間調査報告書
Russell Foster, Why do we sleep? TEDGlobal 2013
THE WALLSTRETT JOURNAL, The Unexpected Ways Sleep Deprivation Makes Life,2016
イケア・ジャパン株式会社, 睡眠に関する国際5都市比較調査, 2013

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