小池さんは「築地は問題ない。安全だ」と言い放った。わざわざ「豊洲市場の問題と同じ観点で見るべきではない」と付け加えて。
《周辺的問題点》に惑わされず《核心的問題点》を衝くには?
相変わらず混迷が続く築地市場の豊洲移転問題。こういった複雑な問題を全体解決するためには、解決に導く《核心的問題点》は何かを見極めることが肝要なんだよね。メディアや国会の論戦では、とにかく分かりやすい、目に付きやすい問題点に注目が集まりがち。でも、こうした目に付きやすい問題は、往々にして解決を導かない《周辺的問題点》であることが多い。周辺的問題点であれば、それに関していくら騒いでも何の解決にも至らない。
解決を導く核心的問題点というのは、全体解決から逆算して論理的に考えなければ把握できない。そういや毛沢東も、『矛盾論』で主要矛盾と従属矛盾という概念を説いていたっけね。概念自体はどうってことない。自称インテリはこの概念自体を小難しくあーでもないこーでもないと論じるけど、一番重要なことは何が主要矛盾で何が従属矛盾なのかの把握。それが一番難しい。核心的問題点と周辺的問題点というのもそれと同じ。概念自体よりも、何が核心的問題点かを把握する力が最も重要であり、最も難しいんだ。そしてそれこそが問題解決能力の柱だね。
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(撮影=市来朋久)