5時間くらいかけてダラダラ会議する
ダラダラと長い会議はムダだ――ってよく言いますよね。もちろん、会議の内容によっては短くサクッと終わらせるのがいいと思います。お互いの顔を合わせたい重要事項の共有や、分担の確認、方針や合意をまとめる作業などは、あらかじめゴールも見えているわけであって、ひとつ30分くらいで集中して終わらせてしまうのがいいんでしょう。こういうのをダラダラやるのは確かによくないと思います。
でも、仕事やいろいろな活動の中には、なかなかゴールの見えない、サクッとは決められない問題やテーマもたくさんあります。行き詰まってくると、役割分担や方針確認を繰り返しても根本が解決しません。最近、そういうものがどんどん増えているような気がします。
すると、「ちょっと長めに2時間くらい時間をとって会議しよう」ってなることが多いみたいです。テレビの特番も映画もだいたい2時間。僕たちは「長め」という枠をつくるときに、2時間という区切りが好きみたいです。
しかし、ゴールの見えにくい難しいテーマについて2時間くらいでダラダラ会議するというのは、すごく中途半端で会議としては最悪です。お互いの言い訳やらなんやら、能書きを丁寧に説明していたらあっという間にタイムアップです。2時間もかけたのに、何も決まらなかった。これもまたストレスです。僕たち現代人の多くは常に成果とその生産性に追われています。そして、そんなテーマや問題には、ますます扱いたくない嫌なイメージがついてしまいます。ダルい。
僕たち人間は、いろいろ非合理的で、難しいテーマやややこしい問題にぶつかっているときほど、「言い訳」も「能書き」も十分に垂れ流す必要があるんだと思います。じゃないと、前に進めない。
だから、2時間程度で終わらなければいいんです。こういうものは、ひとつ5時間くらいかけて思いっきりロングにダラダラやったほうがいい。