ユニクロやGUを展開するファーストリテイリング(以下、ファストリ)の2016年8月期決算は、営業利益が前期比22.6%減の1272億円と大きく落ち込んだ。低価格でトレンド対応した商品を扱うGUが好調だった一方、コア事業である国内ユニクロは円安による原価高を価格に反映した戦略が失敗に終わった。

GUや海外事業で取り返せればよいという声もあるが、それは違う。コア事業の成長なくして、グループの業績や株価の改善はない。米ギャップの例を挙げると、低価格帯の「OLD NAVY」が好調でも、コア事業の「GAP」不調により、グループの株価は反転しなかった。

(撮影=宇佐美利明)
【関連記事】
ユニクロも値下げ! アベノミクスを見限った消費の最前線
なぜマックは急速に業績回復できたのか?
アパレル構造不況!「バーバリー」失った三陽商会の危機
そごう・西武「3店売却」、次なる百貨店再編の台風の目は?
なぜ「ブラック企業」と呼ばれるのか――成長にこだわるユニクロ流働き方