部下のやる気が感じられない――そんな悩みを抱える読者は多いでしょう。経営学ではこれまで、従業員のやる気やモチベーションを引き出すためのさまざまな理論が提唱されてきました。

なかでも、1970年代に確立され、現在も多くの場面で活用されているのが「期待理論」です。「ある業績を達成しようとするモチベーション」は「ある努力をすれば、その業績を達成できるという期待」と「その業績を上げることで得られる報酬とその魅力度」の掛け算によって決まるというものです。つまり、モチベーションを上げるためには、仕事への期待度合いに応じて報酬を変えればいいということです。