週末に乗るだけなら所有にこだわるな

車を所有するのではなく、複数の会員で共同利用するカーシェアリングが人気を集めている。2009年1月時点の利用者(会員)数は6396人(交通エコロジー・モビリティ財団調べ)。対前年比で97%増を記録している。

人気の秘密は、なんといっても割安なコスト。ガソリン代や保険料、駐車場代などの維持費がかからず、時間や距離に従って、使った分だけの料金や月額基本料金を払えばOK。同事業を展開するカーシェアリング・ジャパンの試算では、車両価格200万円(2000cc、1.5トン)の車を毎週末3時間利用すると、所有の場合で年間約103万円の維持費がかかるのに対し、カーシェアは約21万円。年間約80万円のコストが浮く計算だ。

新規参入続々! 使い勝手は貸し出し拠点までの距離が決め手
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新規参入続々! 使い勝手は貸し出し拠点までの距離が決め手

「交通が便利な都心在住の人で、たまの週末しか乗らないならカーシェアが断然おトク」と、同社社長の鈴木大山氏は断言する。レンタカーと違って利用予約さえすれば、30分(会社によっては15分)単位で、24時間好きなときに利用できるのもメリット。具体的には、携帯やパソコンのサイトで利用したいステーション(貸し出し拠点)、車種、時間帯を予約。携帯電話やICカードで、車のドアロックを開錠すれば、通常の車と同様に使える。利用終了後は、乗車したステーションに車を戻せばいい。

現在、同事業を展開する企業は約10社。利用手順はほぼ同じだが、会社によってサービス展開に特色がある。カーシェアリング・ジャパンは後発ながら、六本木ヒルズなど都心を中心に拠点を拡大している。三井グループの強みを活かし、「三井のリパーク」の駐車場にも設置。車種にハイブリッド車のプリウスやインサイト、コンパクトカーのトヨタiQなどを揃え、車を選ぶ楽しみも満喫できる。