話し合いを不毛な対立に発展させないために

職場における「意見の違い」というものは避けられない要素であり、画期的なイノベーションや問題解決、生産性を上げるためには欠かせないものであるともいえる。

しかし、このようなプラスの要素があるとわかっていても、やはり意見が食い違う人と仕事をするのは容易ではない。

誰しも、同僚と言い争うだけで不愉快になるものだし、議論のやり方を間違えるとただ不毛なだけでなく、場合によっては害のある対立に至ることがあるからだ。

だが、少し準備をすれば、対立を防いで誰もが同意できる解決策を見つけることができる。

意見が合わないことについて議論することそのものがほとんどの人にとっては不快な作業なので、話し合いで問題がすんなり解決されることはめったにないと思ってよい。

「ほとんどの対立は荒っぽい力業によって、もしくは双方の中間をとることによって解決される」と、バンテージ・パートナーズの創業パートナー、ジェフ・ワイスは語る。だが、このやり方ではたいてい双方が結果に不満を持つことになる。

生産的な議論をするための第一歩は、当事者の考え方を変えることから始まる。

「話し合うことで何か新しいことがわかるはずだ、自分が思い描いていた案より創造的な解決策が見つかるはずだと考えよう」と、ワイスはアドバイスする。同僚の意見を気にせず白紙の気持ちで議論を始めることで、おそらく共通の基盤を見つけられるだろう。

もちろん、うまくやるためには時間と関心を注ぐ必要がある。タック・ビジネス・スクールの経営学准教授で、『Why It Pays to Get Inside the Head of Your Opponent』の共著者としても知られるジュディス・ホワイトは、「議論に時間と思考をつぎ込んで当然だと思わなくてはいけない」と忠告する。