将来については、さまざまな職業で働く私の友人たちに積極的に引き合わせ、息子自身に考えさせました。ほとんどのことを自分自身で決めていく息子を頼もしいと思う一方で、親としてさみしく感じることさえあります。

子供が幼いころからこういったことを意識しながら子育てをすれば、先ほどのような心配事は少ないと思うのですが、お子さんが中学生になってからでは、私のアドバイスも役に立たないことも少なくありません。

息子が卒業した今でも、保護者のみなさんよりも学校(中高一貫校)へお邪魔することが多く、お子さんたちと接すると、保護者のみなさんが思うほど「やる気がない」ようには思えません。保護者のみなさんは自分のお子さんには「厳しい」ということなのでしょう。そういった「厳しさ」がお子さんに「やる気」をそいでいるようにも思います。

 

また、中学受験を突破するには保護者、とくにお母さんに力が絶大です。スケジュール管理から塾の送り迎え、身の回りの世話まで、すべてお母さんの仕事です。極端な言い方をすれば、お母さんの言う通りにしていれば合格できる、とも言えます。

もちろん、お母さんはお子さんに失敗をさせないようにと気遣います。お母さんもお子さん自身も失敗を嫌います。そのせいか、できないこと、やったことのないことに挑戦することがありません。私は、それでは子供たちは成長しないと思います。

こんな状況をふまえて、子供たちの可能性、能力を伸ばすためにはどのようにしたらいいか、お聞かせください。

突然のお便りでご迷惑だと思いますが、何卒よろしくお願いいたします。

お返事を楽しみにしています。