恐怖の「べきねば母」が子供を追い込む
【5:自己肯定感の低い母】
母自身が呪いをかけられるような育ち方をしてきた場合、自己肯定感が育まれないまま大人になっている可能性がある。自分自身の存在を「OK!」と思えない母はお腹を痛めたわが子の存在も、そのまま「OK!」とは認められない。
つまり、条件付きの愛になる可能性があるのだ。
「100点を取ったから」→「良い子」
「徒競走で1着になったから」→「偉い子」
という思考になっていきやすい。
無条件でわが子そのままを愛するためには、母自身が無条件に自分のことを好きでいないと難しいのだ。
【6:手間を惜しむ母】
子育て上手と思える母は子供への手間を惜しまない。
例えば、子供が宿題としての教科書の音読を母に聞いて欲しいと言ってきた場合にはその瞬間に皿を洗っている手を止めて、きちんと子供に向かい合って、真剣に耳を傾けている。子供が「ね? ね? 今日ね」と言ってきた瞬間を見逃さずに、子供の話を最後まで聞いている。
手間を惜しんで子供を育ててきた母は自分のメンタルの都合だけで「うるさい!」と怒鳴って強制終了、あるいは「後でね」と先送りするシーンが多かったろう。子供との対話をめんどうがった母は子供が思春期に入った段階で強烈なしっぺ返しをくらうのだ。
【7:べきねば母】
「○○すべき!」「○○であらねば!」という思考に覆われている母は子育てがうまくいかない。ハンドルの遊びがない車がうまく進まないのに似ている。
世界は広くて、世の中にはいろんな価値観があるということを学び、その学びを自らの子育てに落とし込んでいけないならば、わが子が窒息するのは時間の問題だろう。
【8:自分の人生を楽しんでいない母】
何らかの事情で日常を楽しむことや、何かに夢中になることに罪悪を感じる人がいる。その場合、何かに一生懸命向かい合って、楽しそうに見える人物を誹謗中傷したり、蔑むことで自身の満たされない感情のバランスを取ることがあるのだ。
自分の人生に楽しみを見つけられない母はたとえ、わが子であったとしても、何かに夢中になっている姿が許せず、子供の言い分を聞く前から、頭ごなしの制限をかけてしまいやすい。
「アイドルに夢中になる」「漫画に没頭する」「マッスル系にはまる」などといった行為を「くだらない!」の一言で全否定してしまうのだ。
このタイプの母に育てられると、集中力はつきにくく、ただ漫然とネットサーフィンをして時を潰す、やる気の欠片も見えない青年になりやすい。