いつの間にか「失われた20年」に突入した
東日本大震災の後、ガソリンを求めて列を作る人々(写真=Getty Images)
3月11日午後2時46分頃に東北地方太平洋沖でマグニチュード9.0を記録する、信じられないほどの巨大な地震が発生した。それは、東西南北何百キロメートルにわたってプレートがはね上がることによるものであった。また、そのために大きな津波が次々と東北・関東地方の沿岸に押し寄せて、被害をより一層甚大なものとした。この東日本大震災によって被災された方々には心よりお見舞い申し上げたい。
東日本大震災が発生したとき、筆者はたまたまソウルで会議に参加していた。その会議の真っ最中に、会議に参加されていた日本の方の携帯にその一報が入った。早速、ホテルの部屋に戻り、NHK BS、BBC、CNNと次々にチャンネルを変えて、テレビの画面に見入った。画面には津波の大きな被害が映し出され大きな衝撃を受けた。その衝撃の大きさから愕然としていたところへ、その週明けに始まった突然の東京電力による計画停電が追い打ちをかけた。計画停電およびその影響を受けた公共交通機関の大混乱・運休が、東北・北関東のみならず首都圏にも多大な影響を及ぼすこととなった。
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