【田原】キャラクターはどうですか。明るいとか、暗いとか、楽天的か、悲観的とか。

【高橋】キャラクターにも遺伝的な関係があるとは言われていて、いま研究され始めています。ただ、まだ未解明なところが多いという現状です。研究は緊急性の高いところから研究費が付きます。病気の研究は緊急性が高いので優先されますが、性格に関しては、とくに緊急性が高いわけではないので研究例が少ないからデータも少ない。

【田原】そうですか。ちなみに高橋さんのところで調べてもらうと、値段はおいくらですか。

【高橋】4万9800円のものと、1万4800円のものがあります。違いはアフターフォローの有無と項目の多さです。フルバージョンのほうは、だいたい300項目分かります。そのうち病気が約120項目で、体質が約180項目です。一方、安いバージョンのほうは、たとえばメタボリックシンドロームに関係するものなどに項目を限定しています。

田原総一朗
1934年、滋賀県生まれ。早稲田大学文学部卒業後、岩波映画製作所入社。東京12チャンネル(現テレビ東京)を経て、77年よりフリーのジャーナリストに。若手起業家との対談を収録した『起業のリアル』(小社刊)ほか、『日本の戦争』など著書多数。

【田原】解析結果はどうやって知らせてもらえるのですか。

【高橋】インターネットのページ上で見ていただきます。項目によって違うのですが、基本的には日本人の平均的ななりやすさに比べて、自分はどれくらいなりやすいのかという書き方でリスクを示しています。たとえば「ある病気は日本人の100人に1人がかかって、お客様は日本人の平均に比べて2倍なりやすい」という感じです。

【田原】その解析を僕が受けたとしますね。ページを見て、僕はどうすればいいんだろう。

【高橋】リスクが高い場合は、予防法が書かれているので、それを参考にしていただければと思います。

【田原】たとえば胃がんや尿管結石だと、予防法としてどんなことが書かれているのですか。

【高橋】基本的にがんの場合は、定期検診に行くことが大事です。とくに胃がんはピロリ菌が原因であることが多いので、ピロリ菌の検査に行くことをお勧めしますと書いてあります。一方、尿管結石はシュウ酸という物質が原因なので、飲み物はシュウ酸がより少ない番茶・麦茶に変えましょうとか、水分を多く摂取して尿量を増加させることが予防になるので、水分をたくさん摂りましょうといった情報が載っています。

【田原】リスクが高いという結果が出た人は、そこに書いてあることをやれば、予防できるのですか。

【高橋】病気は遺伝的な要因と環境的な要因の両方が合わさって発症します。私たちが解析してお伝えしているのは遺伝的な要因だけですが、そこから発症するかどうかは、日々の食生活や運動、ストレスといった環境要因も関わってきます。ですから遺伝的にリスクが高いから絶対になるとも、予防すれば絶対に防げるとも言えないのですが、少なくても遺伝的になりやすい人は環境要因のところで注意したほうがいいということは言えるのではないでしょうか。