100万円の半分は日本株インデックス

では、投資金額別にポートフォリオを考えていきましょう。

まずは、投資できる金額が100万円の場合です。私が考えたポートフォリオは半分の50万円を日本株の指数連動型(インデックスファンド)で運用します。(図を参照)

インデックスファンドは、特定の指数に連動する値動きをめざして機械的に運用される投資信託です。日本株のインデックスファンドには、東証一部に上場する全銘柄の株価を反映するTOPIX(東証株価指数)連動型もありますが、国内の代表的な225銘柄に絞った日経225(日経平均株価)連動型のほうが上昇のスピードが速く、オススメです。TVや新聞などでも、日経225の日々の値動きやそれに関連するニュースが報じられ、情報に触れる機会が多いのもメリットです。

また投資上手になるには、どうして値上がりしたのかなど、値動きの要因を知ることが重要であり、それによって今は投資を続けていい時期か、売ったほうがいいかなどの判断ができるようになります。

自国の株式市場については、やはり情報もたくさん入りますから、政策や企業業績などによって株価がどう動くか、身をもって知ることができます。その意味でも、私は投資をするならまずは日本株、特に値動きの理由がわかりやすいインデックスファンドだと考えています。

また、50万円を一度に投資すると、高いときに多く買ってしまう失敗をしかねませんので、10万円ずつ5回に分けて購入するなど、「時間分散」を図ってください。

アベノミクス相場で株価がかなり上昇したうえ、最近では中国株の暴落、ギリシャ問題などもあって金融市場は不安定な状態です。現在は確信をもって投資できる時期とはいえません。そこで、半分の50万円はMRF(マネー・リザーブ・ファンド)で運用します。

MRFも投資信託の一種ですが、安全性の高い債券などを中心に運用される、安全性重視の商品です。証券会社版の普通預金のような位置づけ(ただし元本保証なし)で、いつでも入金、解約ができ、その手数料もなし。MRFで運用するというよりは、チャンスがきたらすぐ投資できるよう、MRFに資金をおいておく、というイメージです。

生活設計塾クルー取締役 深田晶恵
ファイナンシャルプランナー。1967年生まれ。外資系電機メーカーを経て96年FP。個人向けコンサルティングなど。著書に『「投資で失敗したくない」と思ったら、まず読む本』ほか。
 
ZUU社長兼CEO 冨田和成
1982年、神奈川県生まれ。一橋大学卒業。野村証券でプライベートバンク部門、金融資産10億円以上の顧客のコンサルティング担当等を経て退社。金融ポータルメディア“ZUU Online”運営。
(高橋晴美=構成 永井 浩(冨田氏)=撮影)
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