「小瓶」より「大瓶」を選ぶ人はあぶない
「何も考えていないけど、いつの間にか貯まっていた」
そうしたケースは、実際の相談事例ではほとんどお目にかかったことがない。そのような人は、きちんと目的を定めていれば、もっと多くを貯められていたはずである。
人は目標の貯蓄額が設定できれば、それを達成するために、ムダなお金を使わないように努力する。お金を貯められる人は、「疲れた」「ちょっと喉が渇いた」などと言って、カフェに立ち寄ったり、コンビニで飲み物を買ったりしない。ちゃんとマイボトルを持参し、寄り道しないでまっすぐ家に帰る。
お金が貯めたいなら、まずは身の回りの片づけ、整理整頓を習慣づけよう、といっても、「仕事も忙しいし、どこから手を付ければいいのかわからない」という人も多いだろう(ちなみに、お金が貯められない人は、言い訳も多い)。
そんな人は、まず次の3つを実行して欲しい。
【1:モノを増やさない】
現時点でモノがあふれているのであれば、まずは、供給をシャットアウトすること。無料でも、不要なティッシュペーパーや景品、モノはもらわない。安いものに目がない人は、100円ショップに行ってはいけない。行くなら、事前に必要なものをリストアップし、それ以外の売り場には足を踏み入れないようにしよう。
【2:自分の必要なモノの量や数を決める】
必要であっても、人間使える量や数は限られている。我が家の場合、原則として無料・有料に関係なく、スーパーのレジ袋はもらわない。いつもショッピングバックを携帯する。ただ、レジ袋が必要なこともあるので、ストックする量を決め、きちんとたたんだ状態で、クッキー箱程度の大きさの缶がいっぱいになるまでが我が家のリミットである。
食料品や日用品も、基本的に買い置きはしない。
調味料も、賞味期限内に使い切れない大瓶はやめ、割高であっても小瓶を選ぶ。
以前、割安だからと大瓶を愛用していたあるお客さまの話を聞いたからだ。その方は、冷蔵庫にあった賞味期限切れのドレッシングをもったいないからと使い、急激な腹痛に見舞われて、病院に駆け込んだそうだ。ケチって、もっと大きなお金を失うことにもなりかねない。
そして、何かモノが必要になったら、購入するのは、最後の選択肢。前述のウォンツとニーズを参考に、まずは、本当に必要なのか、今あるもので代用できないかを考えよう。