現在のような世界的な景気変動が起こりやすい状況下では、それを成長の機会にできる企業と、それが難しい企業がある。設備投資から回収までの期間が長い製紙業界は、残念ながら後者だろう。

紙の用途は大きく3つ。新聞や雑誌、コピー用紙などの情報媒体、商品などを包むパッケージ、ティッシュやトイレットペーパーなどの日用品だ。最大用途は情報媒体で、全体の40~45%を占める。しかし、2000年をピークに徐々に需要が減少し始め、08年のリーマンショックで一気に落ち込んだ。以降も年2~3%ほどのペースで減り続けている。直近でも電子化進展が、情報媒体としての紙の需要を押し下げている。

(構成=衣谷 康)
【関連記事】
どう変わった?「ネット」「新聞」「雑誌」に割く時間とカネ
「セブンの年賀状」ばかりがなぜ売れるのか
顧客や取引先が大喜び! 贈って楽しい「働くお菓子」
お祝いの品に1万円トイレットペーパー
「スコッティ」は決められたルールよりも自分を信じてデザインしました